今、見ない風景へ。徳島の旅 1
メインテーマだったGWの日帰りツーリングの概要はこうだった。
剣山スーパー林道をSL230で走ろうと思い徳島へ行ったはいいが、
近道と思って間違った道(林道)を走って、時たまある舗装路に転がる石に、つまづいたようにバランスを崩して右にズッコケた。
不安がよぎる。一人で誰も来ないような林道でこけると、だれも助けてくれない。
こういうとき、人は何を思うだろうか。
とにかく倒れたバイクから足をすり出して、車体を起こし、落ち着こうとすぐ下の川原で顔を洗う。
どういうわけか両足に擦り傷、打撲があり(ステップにぶつかったのか?)、特に右足首の捻挫がひどい。
プロテクターはヒザだけ外していたのでそこだけ少しすりむいている。
足首がジンジンと痛い。なんとか乗れるかなと思ったが、その後のスーパー林道を走る勇気が大いに下がった。
出発のときの冒険心もどこかに消えてしまった。やはり防具(プロテクター)はつけないと。
それなりの道を走るならそれなりの装備品が必須なんだなと思った。オフブーツ買おうかな。
元来た道に戻る。「もう入り口だけ観にいこうか。」という気で林道を観にいくと、なんと閉鎖中。
昨年の台風の影響で道路が決壊して、復旧まで今年の秋まで掛かるようです。車もバイクも、何台もやってきては肩を落として戻っていく。そんな光景が、地図を広げて目的地の変更を考えている間に何回もあった。
僕もスカを食らったようで、もう帰ることにした。
これが2008年5月4日の出来事。実はこの道中に面白いところを発見した。
場所は徳島県脇町IC、穴吹橋を南へ、狭い道が続く492号線沿い、259号線と分かれる手前。
山深い渓谷を走ると、通り過ぎるのがこの小さな町。昭和も中期頃から時代が止まったような木造家屋が広がる。人通りはもちろん少ないが、この場所にこの町ありの素晴らしいロケーションだ(失礼)。
ヨーロッパは古都の町並み保存が盛んだそうが、日本もある時代の街並みを保存するという心配りが必要だと思う。忘れ去られた時と場所に思いをはせる。
ちょっとフィルムをスキャンをするときにグリーンと鮮やかさをいじったので、異常に緑が強いが、新緑のイメージで。