新藤兼人 95歳映画監督『陸に上がった軍艦』

土曜日のシネヌーヴォにて『陸に上がった軍艦』公開記念と題して
新藤兼人リスペクト』といって特集を組んでいて、母親といっしょに観に行ってきました。

http://www.cinenouveau.com/index2.html

ええ、また遊びに来てるんです。

九条のシネヌーヴォに行くのは、2年くらい前の初夏ぐらいだったと思います。
観たのは『リトルバーズ』だったかな…。

ええ、私は映画館でほんとに映画を観ないタチです。

「シネヌーヴォってアングラな感じがする劇場だね。」と母。
確かにこんなところにあるのは「わざわざ観たい映画を観に行っている」という感じがする。

というわけで一日3作品観ました。その中でまず『陸に上がった軍艦』。「陸」は「オカ」と読みます。

http://www.oka-gun.com/

パンフ裏面解説参考:

1944年三月、召集令状を受けて、32歳で広島県の呉海兵団に二等水兵として入隊した新藤兼人。同年六月に宝塚海軍航空隊に配属したが、翌年上等水兵で敗戦を迎えた。水兵として入隊したはずが、一度も軍艦に乗ることなく、海軍宿舎の雑用管理を任せられる部隊に入った新藤兼人が体験した戦争を、新藤自身の証言と、徹底したリアリズムで表現した再現ドラマで描かれる。弱兵目線で軍隊という組織の不条理さを描き、目を背けたくなるほど辛辣でありながら、笑いもこぼれる滑稽さに満ちた作品は、脚本新藤兼人の真骨頂である。

戦争体験ってさまざまだろうけど、新藤兼人が体験したものが、実にユニークで厳しくて残酷だったのかわかる。厳しい新兵イジメの様子、軍隊の規則、馬鹿らしいまでの作戦訓練。こうも兵隊は扱われるのかと思うと怖くなる。そして終戦で開放される空虚。違った目線で見えてくる日本国内の戦争だ。