女の子が人を殺せるぐらいの石。

昨日の大阪市内の雪はすごかった。11年ぶりだって?すごいなあ。
大阪に来て初めてみる風景。

買い物に出かけて、水分を吸ってグズグズになった雪を踏んで、
靴の中に水が浸入してきて、歩く度にどんどん水が入ってきて、
帰り、あまりにも冷たさに「あ… オ… クゥ…」と悶えながら歩きました。

昨日は髪を切りに行ったし、念願のデジカメを買った。(オダギリジョーが宣伝しているやつ)

さてタイトルの『女の子が~』とは何かというと。

専門学校の同期の友人から「個人制作の撮影に使う小道具を作ってほしい。」と頼まれ、
作品の内容で「非力な女の子が海岸で人を殺すシーン」に本物の石は危ないので、
軽い偽物の石を作ってほしいと依頼されたことに始まる。

つまりハリボテの石を作れということです。

『元映画学校の学生が作る。石の制作』とでも表記した方がよかったか。

学生の制作する映画作品というのは、常に『お金をかけない。』が大前提にあります。
経済的ゆとりもありませんし、ロケ地の交渉もほとんどなく、ゲリラ撮影が当たり前。

学校を卒業したので経費はそう困らなくなりましたが、
映画はお金をかけてナンボの佳作だってあるんですから、
お金はかけないところはかけない方がいいに決まってる。

今回ほんとにお金をかけないで作ってみました。

材料は、新聞紙、障子のり、紙粘土、アクリル塗料4色(黄土色、茶、黒、白)
ほとんど小学校の図画工作のノリで。

まず最初にリサーチです。
ロケ地の海岸は行った事ないですが、
「海岸にでも転がってそうな石」っぽく作らないといけない。
どんな形の石がいいか。どんな色の石がいいか。
考えて「面がとれていて、茶褐色」の石にしました。


まずグシャグシャにした新聞紙を力を入れて、ギュウギュウに固めます。
ようは軽い石を作ることなので、石の中身は軽いもので作らないと。
(作り方なんてほんとにどうだっていいんですよ。)

包むようにして新聞紙を丸めます。ここでもギュウギュウに固めます。
タツの上での作業。

細長くちぎった新聞紙を、お湯で少し薄めた障子のりで浸しながら貼り付けていきます。
新聞紙の上にさらに新聞紙を何重にも貼り付けていきます。
ベランダで乾燥させます。三日ほどでカチっと固まりました。
ノリと紙で固めるといった感じなのでまだ強く押すと凹むぐらいの硬さ。

新聞紙の接合部分は隙間なくノリでくっついてくれるので分解してしまうことはないです。

紙粘土を大量に買ってきて整形。今回100均の紙粘土を買いましたが、
僕が買った材質が非常に硬く、重いものだったので
水を加えてセメントのようにペタペタ塗りつけるようにしていきました。そしてまた乾燥。
乾燥してビックリ。思ったより重い。
ひび割れを恐れて紙粘土4袋で作ったので、重くなってしまった。
本物に比べると軽いんだが。

そして塗装。これも100均で以前買って置いたもの。

そして完成。ほんとに手作りっぽい。
小学生が作ったといっても通ってしまうような石が完成した。
石をアップで撮影しないことを条件です。

浜辺で目立たなくなればいいんだが。